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  • 執筆者の写真ふじおかんたろう

『眩く眩む』の作品内容について

ムシラセから公式に、『眩く眩む』の作品内容についてアナウンスが出ました。


概要は画像の通り、

少し具体的な、主宰の保坂萌氏の言葉はこちらです。




公演に参加する立場として、僕も少し自分の言葉にしてみます。


発表された文章にもありますが、

ムシラセの保坂萌作品の根っこにはいつだって、愛と痛みがあると思っています。

それは今作でも同じです。

痛みの種類は作品によってさまざまで、今作では作中、ハラスメントを受ける痛みも描かれます。

稽古を経る中で、作品が密度を増す中で、劇中の痛みもより明瞭になり、改めて作品内容についてきちんと明示しておく必要があるという判断に至ったと僕は受け止めています。


その上で、

僕は、この作品を、ハラスメントの痛みの傷跡の生々しさを描くことが目的の演劇ではないと思っています。(というか、僕の読解力を信じてもらうなら、、そこが目的の演劇ではないです!!ん?そもそも、そこが目的の演劇ってなんだ??あり得るのか??まあ、どう届くかはまた別として。)


『眩く眩む』は

集団創作において、限られた時間、条件、人材の中でどう作品のクオリティを維持するか、その際に個人の尊厳をどう守るのか、そのジレンマについて、作家が自身の抱える葛藤を描いた群像ドラマなのだと思います。

そしてそこに、公演タイトル『眩く眩む』へつながる、天才への憧れと畏れのようなものが入り混じってきます。そこが密接に結びついていることが、この作品の面白みの一つとも思います。


僕が保坂脚本をおもしろい!と思う点のひとつは、全然聖人君子ではなく、起こる問題に対して何か啓蒙するわけでもできるわけでもなく、褒められるほど善人でもない自分を、「そんな自分」を世に晒してしまいながら、それでも他者や自分を愛そうとする意思なのだと思います。

特に今作は、かなり、安全地帯から両足を前に踏み込み切っているので、作家とはなんて勇敢な生き物なのだ、と脚本を読んで僕は思いました。もちろん安全地帯から先へ踏み込んだから優れた作品であるとは限らないし、賛同も批判もあると思いますが、それでも、書き手が「こわい」部分に踏み込んで書いた言葉には力があると、それだけでそこには価値があると僕は思っています。



今回は、ハラスメントが作品の題材のひとつなので、どうしてもリアルな痛みは舞台上にあります。というか、痛みに限らず、喜びも悲しみも、そこで本当にソレが関係性の中に起こることが舞台会話劇の目指すところと思っています。


この作品がどう届くのか、観る方によってご感想が変わるのは当然なのですが、ただ、今回の題材を扱う上で、事前の丁寧な告知なしに、観劇された方が不意にダメージを負うことは、なんというか、特に今回の題材だから、尚のこと、起こってほしくないことと思っていたので、私はムシラセのアナウンスに賛同しています。

それは、お客様も作品も座組も守ることだと思うのです。


作品世界に「痛み」があることをどこまで事前に伝えたらいいのか、僕は正直まだよく分かっておりません。それは、あらゆる作品は常に人を、誰かを傷つけ続けるし、ドラマは傷への共感とその回復で成り立っている部分もあると思うし。(ごくごく個人的には、あらゆる芸術もお笑いも永遠に、人を傷つけ得ると思っています。)

その点について言えば、僕は勉強不足です。

ただ、失恋の傷と、誰かにボコボコに鈍器で心を殴られた傷は、やっぱり位相が違うと僕は現在思っているし、今回のアナウンスには賛同するのです。


普段、作品が何を取り扱っているかについて、僕はここまで具体的に語らなかった気がします。なんなら今回、若干僕の作品解釈も混ぜながら書いてしまっていて、「そこはお客様が判断することだろ」とは思いつつ、少し具体的に何を取り扱う作品なのか書かないことには、「どんな痛みがそこにあるか」、外からだと、きっとなかなか分からないと思い書いています。






最終稽古を終えました。

順調にこの一週間で作品が芽吹き、今日の最終通しは素敵な時間になったのではと思っています。それは僕も思ったし、演出家も言っておりました。


山もあれば谷もある稽古の1ヶ月でしたが、みんなで笑顔で小屋入りできそうです。

助け合える座組です。いい座組です。



ジャンプ漫画みたいな作品が作りたいと常々言っている保坂の作品。

今回はヤンブジャンプぐらいにイメージしておいていただけるといいと思います。(週刊誌全く詳しくないのでイメージで喋ってます。)


あ、ちなみに、ずっと深刻!みたいなお芝居では全然ないです。

そこそこわちゃわちゃしていますし、登場人物皆愛おしい系演劇ではと僕は思います。

その辺りはムシラセ節健在!!!といった感じです。




傷はある。けれど、愛もある。


約90分の群像ドラマ。お楽しみいただけるように、健康に健やかにみんなで参ります。

ご覧いただければ嬉しいです。

けれど、同時に、ご自身の心の健康を何よりも優先して下さい。

すでにご予約いただいた方で、「今、題材について詳しく知った。予約する前に知りたかったよ!」って方、すみません!でも、それでも、今、お伝えできてよかったと僕は思っています。


僕は、『眩く眩む』面白いお芝居になっていると思います。

同時に、これはどんな観劇体験になるのだろうと。未知数です。

そこもまた楽しみです。



あ、改めて、今回僕は出演・宣伝美術・舞台美術・Tシャツデザインします。

やりすぎです。

ふう。悔いなくやりたいですね。

やれるでしょう。


ご予約はこちらです。




自分の胸元にナイフを突きつける代わりに

誰かの胸元に花束を渡し

誰かの胸元にナイフを突きつける代わりに

自分の胸元の花束を愛でる


人生はそう簡単に悲劇にはならない

悲劇の渦中にいる間に

両の手からこぼれ落ちる誰かを思って



また元気でお会いしましょう。












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